事件はランチルームで起きていた。

〜お話を書き始めて3回目ですが、今回もなかなかヘビーな内容です。その時の私の感情を文章にするとまとまらなかったので、時系列で事実をベースにお伝えしていきます。〜

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いつもの朝。

5:00am 起床。
初春の少し肌寒い、空気がピリッとする早朝。まずは高校生の長男の朝食を作りながら同時進行で、中学生の2人のお弁当を作る。その後、時間差で起きてきた中学生2人に朝ごはんを出す。いつもの朝で、健康状態も問題なし。あえて言うなら、末っ子のチビがここ1週間ほど、学校に行きたくないと言っているくらいかな?というところ。チビの学校行きたくないは昔からで、少し疲れが溜まったり、行事が続くとグダグダと始まるのだ。理由を聞いても「面倒くさい」とか「疲れた」と言うので聞くだけ聞いたら、行ってらっしゃいと送り出すようにしている。

7:20am 登校。
高校生のにいちゃんは既に出発していて、同じ中学に通いながらも一緒に登校したくない2人は、5分差くらいで家を出たら、電車を乗り継いで約40分くらいのところにある中学まで電車で向かう。ニューヨークの電車はトラブルが多いので、子供達が出発して学校着くまでの間、私はちょくちょく携帯で位置情報を確認するのが日課だ。一緒に登校したくない2人が、時間差で家を出るのに、同じ電車で学校に向かってるのを見ると、なんだか可笑しいなといつも思う。11歳のチビは、学校に到着するまでの間ずっと私にメッセージを送ってくるのが、中学始まってからの習慣になっていて、その内容は、「少し遅れてる」とか「ヒマ」とか、電車の時間を持て余したチビが送ってくるメッセージに返事をするのが私にとっても朝の習慣の一つにもなってしまった。ただ、その日は一度もメッセージが来なかった。仕事に行く前の朝の準備で忙しくしていた私はその時は、「きっと電車で友達に会っておしゃべりしてるんだろう。」くらいにしか思っていなかった。位置情報は無事に学校周辺を指しているので、私はチビが学校に行ったという認識で私自身も仕事へ向かった

11:00am 最初の異変。
ニューヨーク市内の学校に通う子供達は、学校を休んだ場合に教育委員会から親へメッセージが届く。「あなたのお子さんは今日学校に来ていません。もしも、何かあった場合直接学校へ連絡してください」というような内容だ。うちは自営業で、その日は夫も一緒に仕事をしていた。私がメッセージを夫に見せると、念のため学校に電話してみようと言うことになり学校へ電話。その際に、もう一度位置情報を確認したが、学校周辺を指しているのは変わらない。この位置情報は確実な位置ではなくおよそその周辺を示すこともあるので、あまり気にしていなかったし、実際に電話する時もまだ教育委員会からのメッセージは何かの間違いだと思っていた。学校へ電話し、事情を伝える。「おそらく何かの間違いだと思いますが、一応確認していただけますか?」と聞くと、電話口の職員も軽い感じで「オッケー、すぐ確認するからこのまま待っててください」と言うのでそのまま電話口で待つことに。

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11:40am 通報。
待つこと30分、なんだか雲行きが怪しくなってきた。ランチタイムだから見つけるのが大変なのか?教室移動していて見つけにくいのか?だんだん不安が大きくなっていく。保留メロディを何度繰り返したんだろう?小さい学校で、みんな顔見知りなのに確認できないのはおかしい。。嫌な予感が大きくなる中で、やっと先ほどの職員が電話口に出た。

その声はさっきとは別人のように焦っていて、「今日あなたの息子を見た人は1人もいません。今すぐ警察に連絡してください。」と言われた。頭の中は真っ白、でもとにかく動かなければならない。すぐに警察に電話したところ、「それでは警官が学校に向かいます、あなたもそこにいますか?」と聞かれた。「私は今、そこから1時間ほど離れた場所にいます。ここからすぐに向かいます」と言うと、「通報者が現場にいなければ何もできないので、着いたらもう一度連絡下さい、警察はそれから動きます」ということだったので、私は学校へ向かう。家にいる可能性も考えて、夫は家へ確認しに向かう。幸いにも電車の乗り換えがうまくいき、40分くらいで学校のある駅にもうすぐ着くというその時、同じ中学に通うアレっ子2から電話がかかってきた。「マミー、チビ見つかったよ!」という知らせだった。

学校側は、私からの電話の後、すぐに1学年上のアレっ子2を呼び出し、彼の携帯でチビの位置情報を確認し、手の空いている先生全員で学校の周りを捜索してくれた。アレっ子2によると、先生方は一斉に走って学校を飛び出して行ったらしい。そして、駅のホームで泣きじゃくっているチビを発見してくれたのだった。校長室で先生方に囲まれて座っていてその姿を見た私は、安心と緊張が解け、安心で膝から崩れ落ちそうだった。そこから長時間に渡り、先生方やカウンセラーの方との話し合いが行われ、心身ともに疲労して帰宅。翌日から春休みということもあって、先生にもゆっくり休んでリフレッシュしてね。と言って頂いた。
事の顛末は、「学校行くのが面倒くさかったチビは、駅に到着すると駅のホームのベンチに座って携帯ゲームに夢中になった。その後、携帯のバッテリーが切れた時にはもうかなりの時間が経っていて、今さら学校にも行けず家にも帰れず、どうしていいかわからず泣いていたところを発見、確保された。」というものだった。

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2週間の春休み。


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春休み明け初日。

朝起きてきた時点で、学校に行きたくないんだなとはっきりわかる顔をしているチビ。案の定、行きの電車から私に届くメッセージは「学校行きたくない」の連続でこれはまずいな、どうしたものか?と考えていたところ、「俺学校行けない、無理」という強烈なメッセージが入る。チビに電話すると、学校のある建物から1ブロック離れたところの角に立っているとのこと。「これ以上は学校に向かって歩けない」というので、そこで待っててと伝えて急いでそこに向かう。学校がすぐそこに見えるビルの影にポツンと隠れるように立っているチビを見つけた。

〜そこで私は初めて本当の理由を知ることになる〜

チビには仲良しの子が数人いて、その子達の友人が最近ランチで同じテーブルで食べるようになった。その友人の友人達は、チビに対して「ミルク飲みなよー」と強要してきたり、「チャイニーズ!(差別用語)」と言ってきたりしていて、すると、それまでそんなことをしなかった仲良しの友人までもが便乗し始めたので、精神的に孤立していたのだった。おにぎりの入った弁当が変だと言ったり、言う側はおそらく悪意を持ってるわけではないのだと思うが、言われている側は結構ダメージを受ける。チビはミルク触って苦しい思いをするのも怖いし、バカにされるしでランチの時間が怖くなってしまったのだった

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事件はランチルームで起きていた。

事の次第を知った私は、これはすぐに学校側と話し合いをしなければならないと思い、そのままチビと学校へ向かう。学校側はすぐに対応をしてくれた。数人の先生方がチビにヒアリングをして、誰が何をしたかを確認し協議の結果、この中学ではランチタイムに”ライブラリアン”という図書室で作業をしながら、お昼ご飯を食べる係の子供達がいるので、チビをその”ライブラリアン”の1人にする事でランチタイムのトラブルをまず避けていこうということになった。当該の実質的にチビに嫌がらせをした4人は、それぞれ呼ばれて先生方と話をしたところ、自分たちのした行為がこんなにも傷つけたんだと初めて知って驚いていたらしく、その翌日チビが学校へ行くと、それぞれが玄関口や階段でごめんなさいと謝ってきたそうだ。チビも元々が後腐れのない性格なので、「OK!」と一言返し、いつもの仲良しに戻ったらしい。

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思うこと

私自身も子供の頃に経験があってアレルギーを持っていることが原因で意地悪なことを言われたり、給食の時間が嫌だったりする経験がありました。お母さんとして子供がそういう目に遭うと、自分が昔やられてた時よりも辛いです。 性善説ではないですが、最初から悪意を持って嫌がらせをするような人は、そもそも多くないと思っています。実際に加害者となった4人の子供たちも、自分の行動がこんなにも相手を傷つけたなんて、言われるまで分からなかったように、理解してもらうためには伝える努力をするって大事だと思うのです。「嫌だと思ったら声を上げる。」直接言うのが難しいのなら、誰かに伝えてもらう、嫌な人からはサッと離れる、自分の味方を上手に作る。そんな技を少しずつ身につけて、自分が生きやすい環境を自分で作って欲しいと母は切に願います。まどかマドカ

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この記事を書いた人

マドカのアバター マドカ アレっ子の母

かつてのアレっ子はアレっ子母になりました。
乳製品大国のアメリカニューヨークで、我がアレっ子達が美味しく安全に食べられるものを探し求める日々。
アレルギーを一つの個性と捉え、アレっ子達の「美味しい!」のために日々精進。

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